『両国花錦闘士』明治座初日に浴びた祝祭、それはめくるめくトンチキのルネッサンス
【前回までのあらすじ】
ギンギンに瞳孔が開いている間に、その場に一緒にいたオタク全員がチケットを追加で買ってた。感染症対策に気を付けながらも、席取りくんを叩いてた。なんだろう、悪い夢でも見てたのかな。裸の男たちがめちゃくちゃ歌って踊りまくる記憶が残っている。
なぜか全身に筋肉痛が来ている。腹筋と腕が痛い。あとめちゃくちゃちゃんこ鍋を作りたくなっていっぱい作って食べた。シャンパン飲みたい。カレーも食べたい。
いったい何が起こったんだっけ。寝て起きてまたちゃんこ鍋を食べて、やひしぎは思い出した。
私は12月5日の夜、明治座に行ったんだ。そして両国花錦闘士を浴びたんだ。
両国花錦闘士、控えめに言って今年ナンバーワンに踊り出ましたね… なにあれ… 祝祭じゃない…? なに…? なになの…?
— やひしぎちゃんだよ (@yahishigimamito) December 5, 2020
祝祭を全身に浴びてからやひしぎが正気を取り戻すまで、1日半かかりました。もしこれが校長先生のお話の前だったら、朝礼に参加していた生徒が全員倒れてました。校長先生じゃなくてよかった。犠牲になった生徒はいなかったんだ。やひしぎは強く思いました。
いや、そんな話はどうでもよくてさ、両国花錦闘士の話をするんですよ。してるんですよ両国花錦闘士の話を私は。もし少しでもご興味のある方であれば、観た者が例外なく狂いまくっているのを観測済と存じます。そうなんです。両国花錦闘士、めちゃくちゃに人を狂わせる祝祭だったんです。
夜中にふと目が覚め、静寂の中「両国花錦闘士、あれはいったいなんだったのか?」という思いが湧き起こる。これは賢者タイムなのか。そうだ、私は真夜中の大賢者なのだ。大賢者である私はやれやれとため息をつき、その大いなる謎を解き明かすため、明治座の奥地へ再度向かう決意を新たにした。(Fin)
— やひしぎちゃんだよ (@yahishigimamito) December 6, 2020
大賢者ですからね、書けますよ、ブログ。狂いまくっているオタクたちの代わりに、理性的なレポートをお届けします。前半はネタバレしない程度のレポート&感想を書いていきますね。そして終盤はちょっとネタバレも含む(ちょっとだよ)内容を書くので、ネタバレを含む箇所の前に断りを入れますね。
何でそんな注釈を入れるのかというと、これから観に行く予定のおともだちは、できればネタバレしないでネイキッドなビューティフルメンたちを浴びてほしいからなんですよぅ… 約束された交通事故みたいな衝撃を無防備に受け止めてほしいから… 一生に一度の肌色セレモニーを大事にしてほしいからぁっ…。
とはいえ、ネタバレしたとしても、たぶん信じてもらえないと思うんで、多少のことは気にしなくて全然だいじょうぶだとおもいます。すでにみたわたしたちだってなにがおこってるかわかんないんだから、ぜんぜんだいじょうぶだよ。あんしんして。
ここで興味を失った人も、とりあえず公式情報だけでも見てって?
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得体の知れない高揚、それは祝祭
両国花錦闘士、明治座、初日。開演前の客席のヒリヒリするような緊張感は異常だった。開演前にあんなにヒリヒリした空気味わったの、『スリル・ミー』のとき以来でした。きっと私だけじゃなく客席全体が同じ感覚を共有していたと思う。舞台裏もきっとなんともいえない空気だったんだろうなと想像する。
そのヒリヒリからの落差はすごかった。なんかすげぇの来た。
久しぶりに「なんかすげぇのきた」っていう感覚、これはホント誇張じゃなく「なんかすげぇのきた」なので、謎のエネルギーを浴びに両国花錦闘士を観に行ってほしい。久しぶりに寿命が延びる感覚を取り戻したよ!
— やひしぎちゃんだよ (@yahishigimamito) December 6, 2020
実はあんまり1幕のことは覚えていない。オープニングだけで元取ったことは知ってる。知ってるけど覚えてない。だいたいにして何が起こっているのか理解できていなかった気がする。肌色の宗教画。光り輝く祝祭。きっとフランダースの犬のネロが死ぬ前に観た光景はこれだと思う。危うく私もパトラッシュと昇天するとこだった。
とにかくオープニングからずっと爆笑をしていて、幕間の休憩時間をリアルな休憩として享受したのはこれが生まれてはじめてってくらい、筋肉を酷使した。カロリーを消費した。苦しい苦しいっつって幕間を迎えた。幕間って大事ですね。ありがとう幕間。ありがとう休憩。幕間に感謝した記念日。どうでもいいけど宗教画だっつってんのに爆笑してるっていう状況がすでにおかしくない?
全員に名前がある。全員に見せ場がある。そしてその中で真ん中に立つ者がいる。原… 原嘉孝… 近年演劇の神に愛され続けている男… すごいね… 原の者みんなにジュースを買ってあげたい…
— やひしぎちゃんだよ (@yahishigimamito) December 5, 2020
とにかく主演の原くんが光り輝いていた。誰にも邪魔できないオーラに包まれていた。代役だなんて言葉は雲の向こうにすっ飛んで、誰よりも主役の顔でそこに立っていた。キラキラキラキラキラキラキラキラしていた。明治座じゅうを駆け回って、原くんのファンたちにおめでとうと伝えて回りたい気持ちでした。おめでとう、おめでとう、原くんのファンたち。みんなたちをノーディスタンスで抱きしめたいよ。
そして原くんだけでなく、板の上に立っているキャストさん全員が演劇の神様に祝福されていた。おめでとう、おめでとう、キャストのみなさん。これはフリムンシスターズのときにも同じことを感じていたんですけど、私はキャストそれぞれが役として名前を持ち個性を前に出す見せ場がある芝居が、本当に本当に本当に好きだ。モブだアンサンブルだなんて言ってないで、みんなを前に出してくれる芝居が、とっても大好き。
格闘技観るときってヒューヒュー騒いだりブーイングしたり野次ったり叫んだりめちゃくちゃ煽りまくるんですけど、あれと同じ感覚でめっちゃ煽りたいシーンいっぱいあって、ライブを観てるのかスポーツを観てるのか芝居を観てるのか悪い冗談を観てるのか何もかもがわからなくなって腹筋だけが筋肉痛
— やひしぎちゃんだよ (@yahishigimamito) December 5, 2020
もうとにかく今何が起こっているのかわからないまま持っていかれる感覚、悪い冗談みたいな得体の知れない高揚感なんですよね。全員が全力であそこに立ってなかったら成り立たないシーンが多過ぎて、本当にすごい座組だと思う。おめでとう、おめでとう、みんなが祝福されている。おめでとう、おめでとう、明治座に存在したすべての人たち、おめでとう。おめでとう、穢れを祓いすべてを寿ぐ、両国花錦闘士という祝祭。
獣道一直線で松戸かなえも言ってたじゃないですか、不安を煽ってからのタチマチテングは効果てきめんって。我々はATMを、いや明治座インターネット予約「席取りくん」を、がおーがおー言いながら殴りに行くしかないんですよ。
席取りくんを殴りたくなった人はこちらで殴りましょうね。
トンチキのルネッサンスを目撃せよ…
両国花錦闘士はヴィレッジと東宝と明治座の化学反応で生まれたトンチキの結晶です。プロデューサーさんたちの決意表明をちょっとだけ引用させてもらうと、
誠意と愛を持って思う存分振り切り、多くのお客様に「また観たい」と感激していただけるような作品を目指す(公演パンフレットより引用)
って言ってくれてるんです。ありがとう、ありがとうそしておめでとう、あなた達の生み出した舞台は幕開け数分で100%大勝利を確信するレベルの「また観たい」であり、感激を通り越していい意味でトラウマです。オタク特有のよくない例えではありますけどね、完全に新しい味のシャブです。
だってほらさぁ〜〜〜、特にヴィレッジちゃんのオタクたちはさぁ〜〜〜、ヴィレッジちゃんが繰り出すトンチキをよく知ってるじゃないですかぁ〜〜〜。実家のシャブには抗えないじゃないですかぁ〜〜〜。かつて同じシャブを食った仲間が同じシャブを食えば同じように狂う。これははるか遠い昔から人間の道理ってやつです。おめでとうヴィレッジちゃんのオタク、おめでとう。
そして作・演出の青木豪さんは言いました。
皆様が少しばかりの時間でも、現実を忘れてお楽しみいただけましたら、我々も身に余る光栄です。どうぞ最後までごゆっくりご覧くださいませ。(公演パンフレットより引用)
現実、忘れました。椅子に座ってハイ! ハイ! ハイ! ハイ! って手を叩いている間に、いつのまにか数ヶ月が経っていました(作品内時間)。でもゆっくりはご覧できなかったかな、死ぬかと思ったわ。言語化のオタクが言語化困難レベルなほど脳みそを焼き切られているのが何よりの証拠です。危険が危なくてゆっくりはできなかったかな、うん。
私、青木豪さんが書いた本での舞台ね、ヴィレッヂプロデュース2020”Series Another Style”の『カチカチ山』が初観劇だったんです。カチカチ山はとってもシンプルなお話だったし、太宰治のお伽草紙そのものだったけど、アレンジがめちゃくちゃにおもしろくて最高だった。青木豪、信用できる、って思った。
そんな青木さんがヴィレッヂちゃんのトンマナを正当継承しながら軽々と塗り替えてゆくのを、我々は目撃しちゃいましたよね。トンチキのルネッサンス。新しい世界の創造主、青木豪。どこまでも信頼してついてゆくしかないなって観念したよね。おめでとうルネッサンス。おめでとう青木豪。祝福の鐘は鳴り響くよ。
ちなみに公演パンフレット以外のグッズはイーオシバイドットコムでも買えるんですって! やったね!
物語は誰も知らないフィナーレへ
原嘉孝、それは我々が観た光だった。はじまりと終わりがあんなふうに結ばれてゆく物語の構成に本気で引き込まれたし、トンチキがいつの間にか熱い男の物語になっていた。
物語の筋、あるようでいてないようでいてやっぱりハチャメチャに詰め込まれていて、物語の流れそのものが原嘉孝の物語であるように思えて仕方なかった。あれこれドキュメンタリーだっけ? こんなストーリーでど真ん中に立ってる原嘉孝、演劇の神様に愛されすぎている。神に愛されているのが肉眼でわかる。
カテコで奥からゆっくりと登場する原嘉孝が視界に入ったとき、マジで実物より大きく見えたの。実物大なのにおかしいね。キャストさんに身長180cmの南さんっていう人がいるんですけど、なんなら180cmの南さんより大きく見えたからね。人間としてのスケールが膨らんでましたからね。
この物語のフィナーレは、きっともっと先にある。原嘉孝という大きな光が向かう先に、本当の結末が待っている。その結末を見届けたいと思わせてくれる原嘉孝、芝居強くて歌い強くて踊り強くて大きく見える原嘉孝。これはもう才能という言葉を超えたディスティニー確変期なんじゃないですかね。知らんけど。
なんかさ〜〜「「「観客」」」という大きな生きものがいたよね今夜… 手がもげそうなほど力いっぱい拍手を送って、空気全部が祝福のかたまりみたいになって。カテコのあと時間差退場を待つ間に劇伴が終わって、その瞬間にまた大きな拍手が起こった。あの大きな生きものを一緒に作れたことがうれしい。
— やひしぎちゃんだよ (@yahishigimamito) December 5, 2020
なんかさ〜〜〜初日だけなのか52公演ずっとなのかわかんないけど、少なくとも初日は明治座に「観客」っていう大きな生きものがいたんですよ…。明治座でこんなに長時間手拍子することってある? ってくらいずっと手拍子をして、手がもげそうなほど力いっぱい拍手を送って、空気全部が大きな祝福のかたまりみたいになって。拍手を送る以外に賞賛を送る方法を持たない観客という生きものは、くれくれアピールでもなんでもなく、純粋に自らの感動で拍手を贈り続けていた。
特にカテコアンコール後の会場の空気は、その空気だけでみんな成仏できてしまうくらい祝福に満ち溢れていて、今までにない種類の涙がわけもわからず流れ出てきて、ああ今間違いなく幸福だ… って思った。座席から弾かれるように立ち上がったスタオベ、感染症対策のことを心の片隅に起きながらも、スタオベの衝動を止めることは誰にもできない。拍手をする。立ち上がる。精一杯の気持ちを贈る。劇場の営みそのものが宗教画になるくらい、美しかった。
最後のカテコが終わって役者さんたちが掃けたあと、舞台裏で大きな拍手が起こっているのを聞いて、また胸がいっぱいになった。どれだけの思いでこの日を迎えたのかと思うと、カンパニーが愛しくて愛しくてたまらなかった。それで終わりかと思いきや、時間差退場を待つ間に劇伴(流れてる音楽)が終わった瞬間にも、また会場から大きな拍手が起こったんだよ。あの大きな「観客」という生きものの一部になれたことがうれしい。
終演後にTwitterで「座布団投げたい」ってつぶやきを見かけて、天才だ〜〜〜と思った。座布団を投げられたらどんなに最高か…! 力士たちにざんざかざんざか景気よく塩を撒かれながら、座布団を投げたい… 私は両国国技館で座布団を投げたことは1回しかないんだけど、あれはめちゃくちゃ気持ちよかったし、明治座でも心の中でだけ全力で投げようと思うよ…!
このブログの冒頭で「なぜか全身に筋肉痛が来ている」と書きましたが、その理由はもうわかってもらえると思います。失神するんじゃないかってくらい死ぬほど笑いまくって引き攣れた腹筋がやばい。インターバル少なめでやってくる手拍子とカテコで万雷の拍手を贈るべく使いまくった腕がやばい。初日を経て、両国花錦闘士をマチソワする体力は自分にはないなと思いました。観劇の間に 3 days off つまり三連休くらい必要。
ところでライブビューイングもあるっていうじゃないですか。今のタイミングでは劇場にはなかなか行けないという人も、映画館なら少しは行きやすいんじゃないでしょうか。ライブビューイングもあるっていうので〜。あるっていうので〜。
万馬券を当てにいった感覚でドーパミンは2倍
ここまであーだこーだいろいろ書いてきたんですけど、実は大前提として、この舞台に私のメインの本推しは出てないんですよ。強いて言うなら、いつぞや狂いまくった『メタルマクベス Disc2』のときのキャストさんたちが多めに出てるので、興味はそこそこあったんです。でも、チケットは取ってなかったんですよ。12月他のことで忙しいしな〜って。
何がってのは割愛しますけど、あの日でしたチケットを速攻で取ったのは。なんだろう、速攻で取ったよね。賭けたの。ギャンブルですよギャンブル。代役オッズで万馬券出たらいいな〜みたいな。この時点で、原嘉孝くんの代役に1票! みたいな気持ちでいたんですよね、なぜか。特に意味はなくて、そうだったらおもしろいな〜みたいな。ほんの出来心だったんです。
多くのエンタメが不遇だった2020年、万馬券を賭けるスリルを味わいたかった。エンタメシャブに飢えていたから、無駄に賭けてみたかった。本当に軽い出来心だった。その後、出来心で賭けたチケットはめでたく万馬券となり、さらに木村了くんの参戦がわかった時点で了くん枠でさらにチケットを取りました。やったね。
この時点でドーパミンが出てるわけですよね〜〜〜。ギャンブルに勝っちゃった状況でドーパミンだくだく出てるわけなんで〜〜〜。ナチュラルドーピングがキマッちゃってるんで、脳みそ焼き切れないわけがなかったんですよね。シャブのダブルトッピングだったんだから、もうこれしょうがない。
あとこれは観ている最中に判明したことなんですけど、了くん枠でもらった座席、原くんファンに申し訳ないくらい原くんポジションの席だった。さすがに席番を晒すことはできないけど、私と舞台の間を遮るものは何もなく、目の前に原くんが立ちまくった。ありがとう、ありがとうホリプロ。了くんには去年の劇団朱雀のときからお世話になりっぱなしです。
そんな万馬券をゲットしておきながら、観た記録を残しておかないのはダメだと思った。ちゃんと見た記録を残しておかないと、バチが当たると思った。だからこのブログを書いています。これは目撃者として定められたディスティニー。ブログも書くし席取りくんも殴る。
席取りくんだけじゃなく、他のプレイガイドでもまだまだ絶賛発売中のようなので、好きなところを殴ればいいと思います!
www.ryogoku-oshare-rikishi.com
カンパニーへの愛しさと切なさと心強さと
何度でも書いちゃうけど、両国花錦闘士、カンパニーが信頼できすぎて愛しか感じない。今回出演してるキャストさんには自分的にはじめましての方もいっぱいいるんだけど、すっかりみんなが大好きになってしまった。
特に気になった役者さんへの感想を残しておきたいと思います。
原嘉孝くん、大鶴佐助くん、大原櫻子ちゃん、木村了くん、徳永ゆうきくん、大山真志さん、市川しんぺーさん、紺野美沙子さん、りょうさん、南誉士広さん、遊佐亮介さんについてちょっとずつ書きました。
※ここから先は多少のネタバレも含む内容になりますので、自己責任で読むか読まないかの判断をお願いします! ワンクッションとして、堂々とそそり立つ原嘉孝のぼり画像を置いておくね!
原嘉孝くん
ここまでも語ってきたけど、とにかく原くんのきらめきがすごかった。私は原くんのオタクではないのだけれど、ここまでの道のりとか逆境がたくさんあったこととか、なんとなく知っている。その原くんが自分の腕でもぎ取って自分の足で踏み固めてきた数々の成果が、女神の運命を勝ち取るだけの積み上げになったんだなぁって感慨深い。
何度でも言うけど、原くん担当のファンたちオタクたちをひとりひとり抱きしめて回りたい。おめでとうおめでとう。そして何より原くんやったね、最高にかっこいいよ。役者としての原嘉孝、本格的に好きになりました。推すというわけではないんだけど、なんだろうね、サクセスストーリーを眺めていたい人だなとは思います。明けない夜は so long だけど、明けない夜はない。
原くん演じる昇龍、原くんのストーリーすぎて、原くんへの当て書きじゃないの!?!? ってビックリしたよね、逆にね。1ミリの隙もなく役柄を演じていて、昇龍という役がそこで生きていた。アイドルとしての原嘉孝の面目躍如って感じのダンスのキレ、歌の伸び。まだまだ大きくなるね、原くんね。楽しみだね。
大きくなるといえば、Disc2のときより脚に倍くらい筋肉が付いててビックリしました。膝小僧だけは相変わらずだったね。原担でもないくせに、原くんの膝小僧はこれからも見分けられると思います。公演パンフレットの見開きは完全にポルノだったので、パンフレットは迷わず絶対に買うのをおすすめします。
大鶴佐助くん
雪ちゃん! かわいいよ雪ちゃん! 雪乃童っていう独特のキャラクターが愛しすぎて、佐助くんがきゃわわすぎて、うわ〜〜〜〜んかわいいよ〜〜〜〜〜ってなりました。人の良さとか不器用さとか葛藤とか、すべてを超えてのあのラスト… えーん雪ちゃん… 雪ちゃん…
パンフレットではあんなにきれいに四股を踏めているのに、それが肉襦袢なしで観られなかったのはちょっと残念な気もしました。美しすぎるからぜひともパンフで見てほしい。でもさ、あの肉襦袢であの立ち合いができるの普通にすごくない…?
特に昇龍とのラストシーン、観客がもっとも息を飲んだ取り直し前の動き、原くんとちょっとでも息が合わなければ全てが台無しになるようなシーンじゃないですか、あそこでばっちり踏ん張れるの、すごい。原くんもすごいけど、佐助くんもすごいよ…。
大原櫻子ちゃん
櫻子ちゃんをはじめて観たのは、そう、Disc2。Disc2で櫻子ちゃんにメロメロになってしまった私は、また櫻子ちゃんの歌うお芝居が観たいな〜と思っていたのでした。この舞台で演じた橋谷という役もめっちゃキュートで、完全に自分のものにしてたな…。
櫻子ちゃんの「はぁ!?💢💢💢」っていうセリフがめちゃくちゃ好きなんですよ私。なんなら四六時中「はぁ!?💢💢💢」って言われたい。今回も「はぁ!?💢💢💢」が何度も出てきて最高だった。ひとりで自問自答する芝居も好きだなぁ。自問シャウト自答は最高だよね。シャウトしてないけど。ぶつぶつひとりで空回るのがかわいすぎる…
歌でいちばんきゅんきゅんしたのは Spring Storm! だよ〜〜〜!!! 春場所の歌、みんな聴いてくれ〜〜〜!!! 「春は荒れる」のとこのお手々の振りを考えた振付師さん天才。♪はーるーはーあれっるっ♡ はるはーあれーるー♡ 1回しか聞いてないのにメロディーラインも覚えられてしまうくらいだよ…
しかし歌詞を含めるとセリフ量もかなりあったよね。相撲にうるさい歌とか、めちゃくちゃギュウギュウじゃんね。あれを序盤でマシンガンのように歌うしゃくらこ、素敵… 私わりと歌覚えのいいほうだと思うんだけど、あの歌はメロディーラインは覚えられても歌詞が絶対に追いつかないwww
木村了くん
了くん… 最高だったよ了くん… ちぃにいちゃんの清史が了くんへの当て書きじゃないなんてアクチュアリィ信じられないよ… 「なぜ代役なんだ?」ってくらいハマりすぎてて、元をどうするつもりだったのか逆に知りたくなったよね…これが当て書きじゃないことが逆に不思議すぎて辛い、もとい、とぅらぁ〜い。
思えば了くんがセリフを発するたびに、明治座初日組の流行語が書き変わっていきましたね。2020年の流行語は「とぅら〜い」で決定だと思います。辛いと書いてとぅらいと読む。これだけは覚えて帰ってください。2021年の三連休は4回ほどありますけど、三連休のたびに了くんを思い出して 3 days off を噛み締めましょうね。
ビジュアル的には清史にいちゃんの造形が絶妙に私の性癖で、あの動きと仕草で了くんがウロウロするたびに頭がおかしくなりそうでしたね。なんか今回の了くん、ところどころライチ⭐︎光クラブの頃の面影を感じたんだよね。なんにも耽美じゃなかったのに不思議だね。フラッグさばきが妙に上手いのもそれっぽさだった。
藤田役のときの了くんで好きなシーンはクラブで橋谷ちゃんに勘違い言い寄りをするところなんだけど、寒気がするほど気っっっっ持ち悪い動きを繰り出してきて、びっくりしちゃったな… 了くんの醸し出す気持ち悪さが癖になりそう… なぜあんなに気持ち悪いの… 一応、褒めてます…。
昇龍の悪夢のシーンも、やらされ放題だな! 了くんをなんだと思っているんだ! なんでもやってくれて最高だな! って思ったけど、あれをこの期間で仕上げてきたのもすごいし、朱雀に出てくれたとき以上にぐんぐん好きになっちゃったな… 奥菜ちゃん今日もおいしいごはんを作ってあげてください。
徳永ゆうきくん
徳永くん演じる須藤王のリサイタル、最高だった〜〜〜!! 金のローブを着て歌いまくる徳ちゃん、ビカビカに輝いてた… 脳が焼き切れてるせいであんまりちゃんと映像として頭に残ってないので、次回は絶対にすべて記憶して帰ってきたい。
あと行事役やってるときに持ってる軍配団扇に「区間急行」って書いてあって、やっぱり徳ちゃんはそれな〜〜〜〜!!! ってなりました。(別の人が行事やるときの軍配は普通に「天下泰平」って書いてあったよ)
大山真志さん
今年はいっこもオペラ座行けてないよ〜〜〜と思ったけど、明治座で本格オペラが観られるとは思ってなかったですね。結構な尺で観せられてたよ? いやズルすぎるでしょあのオペラはwww もっとくださいwwwww
あとオープニングでデーモン閣下が飛び出してくるシーンがあるんですけど、どうも閣下本人にしてはガタイがよすぎると思ったら、中の人が大山さんだったみたいです。あのとき瞬間的にあらゆる種類の認知不協和が起こって激しく混乱してたんだけど、認知的不協和が正当なもので安心しましたwww
市川しんぺーさん
しんぺーさんがいる安心感よ… 親方として昇龍とわちゃわちゃやるシーンは、思わずステアラのキッズルームを思い出してしまったよね。
あと初日のカテコでは櫻子ちゃんの手を取ろうとして避けられるっていう、お約束のきゃわわが行われていて、は〜〜〜きゃわわだ〜〜〜!!! ってなりました。どうやら2日目ではちゃんと手を取ってくれたらしいじゃないですか! さらにきゃわわじゃん〜〜〜!!!
紺野美沙子さん
いや、とんでもない舞台に出てくださって、ホントに、いいんですかね? ってこっちが思うくらいでした。ちょっとズレた女将さんの空気感が最高で!! しかも最後歌ってくれるし!! この女将さんがいるから雪ちゃんがいて、宝塚トリオがいるんだなって思える女将さんでした。そもそもお相撲好きなんですよね、美沙子さん!
笑っちゃったのが、パンフで「この舞台を企画製作した人全員にお歳暮を贈りたいくらい」って言ってて、完全にオタクたちと同じこと言ってるじゃん!www ってなりました。我々も贈りたいですよお歳暮。感謝しかねぇ。
りょうさん
ちょっと… この作品のりょうさんは… ずるすぎませんか… マイベストりょうさんを更新しましたね… っていうがキャラも作画もおかしいよwww パンフのりょうさんの見開きで「嘘でしょ」って声出たよね。
りょうさんが出てるシーン全部が全部好きすぎて、どれって言えないよね。でもやっぱり肌色の男たちを従えすぎていて、わけがわからなかったよねwww とにかくエキセントリックで意味がわからなすぎて、りょうさん演じる桜子の衣装が青かったことと尖っていたことしかわからない。ボンテージも似合いすぎてた。あとラタンのピーコックチェアが自前かな? ってレベルで馴染んでいた。
南誉士広さん
南さんは今回も忙しくがんばってますからBRATS方面のファンのみなさん安心してください(何目線の報告なのか)。
黒服役の南さんとか性癖が過ぎて刺さり散らかしたし、私まだなんにも言ってないのにオタク仲間から「南さんの役が全部やひしぎの性癖ピンポイントすぎてウケる」って言われる始末だし、とにかく大忙しで何キャラもやってましたね。頼りになるなぁ。
そしてDisc2処刑人大正義だった女としてはですね、顔だけ被り物した南さんの肌色が帰ってきたこと自体が大勝利ですよね。そして棺を担ぐがごとくあれもこれも担ぐ。担げるものはなんでも担がされる。担ぐ班・南さんの美しいアブクラックスを見てくれ… きっと公演後半にはもっと絞れてくるでしょうねあの身体…。
あと力士役だったときに頭上に「朱雀」って出たのに反応した人は私だけじゃないはずだよ?
遊佐亮介さん
いやちょっと聞いてくださいよ、私は動揺しましたよね、序盤で宝塚トリオがナイトライフを歌うシーンで、遊佐亮介さん演じる星乃里にバチコーン! とやられてしまったんだよね。ビックリしたよね。あれでしょ、アイドルの中から自分だけに輝いて見える1人を見つける感覚ってこれでしょ!?
いやホント、ナイトライフを歌い踊る星ちゃんのキラキラがめちゃくちゃすてきで、お星様がたくさん飛んでたんですよね〜〜〜。まさかNSC出身の芸人さんだったとは。いや冷静になるとやっぱそれおかしいよね、宝塚トリオにはジャニーズJr.もいるんですよ??? それを超えるお星様を感じてしまうとは何事?????
次回はこのときめきが本物かどうかを確かめようと思います。星ちゃんかわいいよ星ちゃん〜〜〜!!! 遊佐亮介さん演じる星乃里は宝塚トリオの水色の浴衣の人なので、みんなもチェックしてみてね。
無事に走り切れますように…
愛されカンパニー、どうかご無事にご安全に無理はしないで最後まで走り切ってほしい。今はどんな公演にもこれを願うしかないけど、ただでさえ初日幕が上がったことがすごすぎるカンパニーなので、増し増しで願ってしまうよね…。
でも信じる。ヴィレッジちゃんのオタクの合言葉、信じる力。我々は明治座を信じる。我々は青木豪を信じる。我々は幕が上がることを信じる。
私にできることは日々の生活で気を引き締め直すことくらいなので、次の観劇までできる限り気を付けながら過ごします。
追記:
ネタバレありのお気に入り照明&演出メモもまとめたので、よかったら観劇後にそちらもどうぞ。