夜にひしぐは神おろし

お芝居とか映画とか好きなものの話を諸々。自分のためのささやかな記録。

2019年の観劇まとめ 〜そこそこ遠征しました〜

2019年は一度もステアラで回らなかったなぁ、などと思い出しつつ今年も自分的まとめをします。よくツイートした単語を振り返ると、朱雀を観に行くという強い意志を感じる。あと予想外に歌舞伎にハマっている気配を感じる。ですよね。なんとなく知ってた。

2019年にyahishigimamitoがよくツイートした単

去年のまとめで私は目標を立てたんですけど。

本当に反省しているので、来年は観劇を減らします。本当です。

2018年の観劇まとめ 〜大変よく回りました!〜

状況はと言いますと、去年の観劇95回に対し、今年は約40公演・計84回。去年よりも観劇は減りました。目標達成。すごい。えらい。でも遠征が増えました。反省は以上です。

観に行った公演まとめ

  • 『新春浅草歌舞伎(1部2部通し)』浅草公会堂(1月/2回)
  • 音楽活劇『SHIRANAMI』新国立劇場(1月/4回)
  • 『罪と罰』シアターコクーン(1月/1回)
  • 劇団四季『キャッツ』キャッツ・シアター(2月/1回)
  • 『二月大歌舞伎(昼の部・夜の部)』歌舞伎座(2月/1回)
  • 『風の又三郎』シアターコクーン(2月/1回)
  • 『ヤン・リーピンの覇王別姫 ~十面埋伏~』オーチャードホール(2月/1回)
  • 『羅生門』EXシアター六本木(2月/1回)
  • 『世界は一人』東京芸術劇場プレイハウス(2〜3月/3回)
  • 『偽義経冥界歌』フェスティバルホール(3月/4回)
  • 『ヘンリー五世』梅田芸術劇場(3月/1回)
  • 『三月大歌舞伎(昼の部・夜の部)』歌舞伎座(3月/2回)
  • 『空ばかり見ていた』シアターコクーン(3月/1回)
  • 『BLUE/ORANGE』DDD青山クロスシアター (3月/1回)
  • 『毛皮のマリー』新国立劇場(4月/1回)
  • 『偽義経冥界歌』金沢歌劇座(4月/3回)
  • 『四月大歌舞伎(夜の部)』歌舞伎座(4月/1回)
  • 『偽義経冥界歌』まつもと市民芸術館(4月/3回)
  • 『獣の柱』シアタートラム(5月/1回)
  • オフシアター歌舞伎『女殺油地獄』新宿FACE(5月/1回)
  • 『六月大歌舞伎(夜の部)』歌舞伎座(6月/1回)
  • 『黒白珠』シアターコクーン(6月/2回)
  • 『毛皮のマリー(幻・夢)』下北沢 小劇場B1(6月/2回)
  • 『命、ギガ長ス』ザ・スズナリ(7月/1回)
  • 『七月大歌舞伎(夜の部)』歌舞伎座(7月/1回)
  • 『けむりの軍団』TBSアクトシアター(7〜8月/5回)
  • 『氷艶hyoen2019 -月光かりの如く-』横浜アリーナ(7月/1回)
  • 『八月大歌舞伎(第二部)』歌舞伎座(8月/1回)
  • 市川蔦之助自主公演『第二回蔦之会』(8月/1回)
  • ナゴヤカブキ「BENTEN the KID-御存知弁天小僧白波事始-」ナゴヤ座(8月/3回)
  • 『九月大歌舞伎(夜の部)』歌舞伎座(9月/1回)
  • 『渦が森団地の眠れない子たち』新国立劇場 中劇場(10月/1回)
  • 『スーパー歌舞伎2 新版オグリ』新橋演舞場(10月/1回)
  • 『けむりの軍団』フェスティバルホール(10月/1回)
  • 『十月大歌舞伎(昼の部・夜の部)』歌舞伎座(10月/3回)
  • 劇団AUN『一尺四方の聖域』CBGKシブゲキ!!(11月/1回)
  • 『Q:A Night At The Kabuki』東京芸術劇場プレイハウス(11月/1回)
  • 『劇団朱雀 復活公演』紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA(11〜12月/11回)
  • 『キレイ-神様と待ち合わせした女-』シアターコクーン(12月/2回)
  • 『BRAI2』あうるすぽっと(12月/1回)
  • 『新作歌舞伎 風の谷のナウシカ(1日通し)』新橋演舞場(12月/1回)
  • 『義経千本桜』あうるすぽっと(12月/1回)
  • ナゴヤカブキ『YAJIKITA2 -地獄道中閻魔戯之巻-』(12月/1回)
  • 『劇団朱雀 復活公演』ぎふ葵劇場(12月/6回)

観劇にはカウントしてないんですけど、上弦ゲキシネ日本最速公開を観るために名古屋に遠征したのもいい思い出。初日、知ってるオタクだいたいいた。つよい。私は連泊して3日連続で観て帰りました。東京初日にもだいたいみんないた。好き。

印象に残っているもの

いろんな舞台を観たなぁ。戯曲的なベスト3は『世界は一人』『偽義経冥界歌』『命、ギガ長ス』かなぁ。僅差の公演もありますが、今の気分で選ぶならこの3つな気がする。でもなんか選べない。わりといろんなジャンルの舞台を観たので、どれも宝物なんだよね。みんな違ってみんなよかった。(よくなかった舞台もあったけど)

印象に残った役者さん

役者さんで言うと印象的なお芝居が多すぎて、なかなか難しい。単純によかった役者さんが多くて難しいってことです。観た順とかで思い出して、ノープランで何人かピックアップします。本当は好きな役者さん全員について書きたい。マメにブログを書いてないのが悪い。

まずは『風の又三郎』の窪田正孝くん。正直、唐十郎の世界観なのでお話は奇天烈で置いていかれっぱなしなんだけど、窪田くんの存在感一点突破で心の家宝になるレベル。にこにこしながらイルカショーを観に行ったはずが、豪速球で消えない魔球がこっちに飛んできた感を楽しみました。舞台なのにモザイク処理が必要だった。

次は『ヘンリー五世』の溝端淳平くん。溝端くんは『一尺四方の聖域』を観てさらに震えちゃったんだけど、どちらも表情が徹頭徹尾やばくて、あんなナチュラル赤ちゃん狂気ぶっ放してくるの淳平くんしかいないね? っていう。お芝居だけじゃなくて、カテコでスタオベになった瞬間の、新鮮に安堵と喜びを顔に表すピュアピュア淳平くんがどうかしてる。魔界転生のときにも同じ顔を見せたのを思い出して、ジュンッ!! って脳が焼けましたね。淳平くんみたいな赤ちゃん他に知らない。

あとは『渦が森団地の眠れない子たち』の藤原竜也くん母親との関係性をアレさせたら日本一芸人、タツヤフジワラ。言いたいことは以上です。

※追記! 忘れてたから追記! 今年私海外出張が何回かあったんですけど、機内でずっと『ダイナー』観てて。計40時間近いフライト中、ずっとダイナー観てて。藤原竜也ボイスで「俺はぁぁぁ!! ここのぉぉぉ!! 王だ!!」「砂糖の一粒まで俺に従う!」ってずっと聞いてて。あんな逃げられない空の上でエンドレスに観てたの、拷問に近い状態じゃないですか? なんだったんですかね。観ちゃった。

あとねあとね、『Q:A Night At The Kabuki』のすず〜〜!! 広瀬すずちゃん〜〜〜!! 言い方は悪いですけど、すずちゃんはドラマ向いてないから映画だけさせときなよってずっと思ってて、舞台で観たときにその理由をバチコーンと理解したよね。ドラマのスケールに押し込めてたらもったいないんだあの生体エネルギー

ちょっと脱線しますけど、野田さんの芝居って、技の役者さんと心の役者さんが比率多めで板に乗ってると思うんですよ。体の役者さんが少ないっていうか。だけど、広瀬すずは体の役者だったのではないかなって思っていて。技というには粗削り。心というには温度がない。天性のフィジカル、身体を器にして送受信する感性、野田地図のバランスを崩してなお素晴らしいと思わせる技と心との共鳴能力。やばくないですか? 松たか子と広瀬すず、身体の使い方もエネルギーの操り方も陰陽の宿し方も対照的で、よくこんなにも真逆のあり方の役者を使ってきれいな反転構造が作れたもんだな野田秀樹! ってキレそうです。なんでキレるのかわかんないけど。あれは伏線の回収という話ではないな。カタルシスの回収ですよ。もうこんな尺使って書くんだったら単体でQの感想ブログ書きなよって話なんですけど。

すずちゃんの話に戻って、あの子絶対舞台のほうが伸びる気がするから、もっと舞台にでてほしいなぁ。あの子たぶん身体に直接入れないと入らない子なんじゃない? すずちゃんって、あの子本当に「器」なんだろうなって感じるんですよ。あの子の中から何かが出てくるわけじゃない。だけど外から満たしてあげたものをたっぷり湛えることができて、正しい方向を教えてあげれば注ぎ返すことができる。そういう天性の勘。少なくともQ の舞台で観たすずちゃんの印象はそんな感じだったんだよ。あの子はいい現場で仕事しないと光らないんじゃないか、そんなふうに思わされる。

編集を経ない広瀬すず、もっと世に出していくべき。舞台の広瀬すず、すごく好きです。長くなりましたがすずちゃんについては以上です。本当にブログ1本分くらい書いてしまって本当にすまない。

印象に残ったジャンル

ジャンルで言うと、圧倒的に歌舞伎。そして大衆演劇。大衆演劇っていうか、劇団朱雀なんですけど。朱雀は朱雀っていうジャンルだなって思っているので、歌舞伎と朱雀ですね。

朱雀についてはまだ通い終わっていないので、年明けにでもいろいろまとめようと思ってるんですけど、感情が重すぎてだいぶ無理。写真は岐阜公演に通うオタクたちを見守ってくれた岐阜の金の殿です。岐阜は通える。大きな学び。また会いに行くからな。

岐阜の金の殿

2019年も各現場でいろいろなオタクたちにめちゃくちゃお世話になりました。来年もよろしくね。来年の目標は観劇を減らす、です。

現場からは以上です。